スタディーフィールドブログ 2026.9

9月7日 頭は下げない

新米の時期、あちこちで立派に実った稲穂が広がる田圃を見かけるようになりました。

稲刈りがすっかり済んだ田圃をみると、もう冬が近いのかと思ったりもします。

朝晩寒く感じるようにもなってきました。

みなさま、体調管理にはご注意を。

 

さて、こんな諺をご存じでしょうか。

 

「実ほど頭を垂れる稲穂かな(みのるほどこうべをたれるいなほかな)」

 

新潟をはじめ、米どころで育った方は稲が実っている様を一度は見たことがあるかと思いますが、稲は身が入るほど穂が重くなり、自然と地面に向かって垂れ下がるようになります。

ここから転じて、人も学問や能力、人間的な中身が深まった人ほど、威張らず、頭を低くし、謙虚も兼ね備えるようになるという意味とされています。

 

この言葉、「謙虚に相手に接するようにしろよ」という、処世術の話ではありません。

いや、むしろ実っていないのに謙虚である必要はないよ、と取れるのではないかと私は思います。

 

受験勉強、テスト勉強中の皆様。

「もう範囲は完璧だぜ」「もういつ入試受けても全教科満点間違いなしだわ」

なんて人は・・・まぁいないと思います。

そう、まだ「実っていない」のです。

であれば頭を下げて謙虚になっている場合ではありません。貪欲に成績を、点数を上げるべく、やれることはどんどんやっていきましょう。

勉強において謙虚さは必要ありません。

「もう十分やったし、これでいいか」と妥協する前に、「まだまだ、これからだ」ともう一度勉強への火をつけられるようにしたいものです。

 

 

 

でも、無理はしすぎない。体調管理が第一ですよ。

 

 

富樫


9月5日 解答用紙といふ恋文

『遺』・『遣』、『末』・『未』、『微』・『徴』…など漢字を筆頭に紛らわしい形のもの・式・綴りなどは勉強において多岐にわたるかと思われます。ちょっと自信がないからと崩して書いてしまって×をもらってしまったこともありました。

 

「いや、自分では『こう』書いてるつもりです」と採点後にモノ申しても後の祭り。学校でそうは言えてもひとたびフィールドが変われば、そうした上申も聞き入れられないことのほうが多いです。

ゆえに、一筆入れる・準備する段階から自分で対策する行為は重要になります。

 

お恥ずかしい話ですが、私も崩した字をよく書きがちです。『自分のため』の字(暗記作業・メモ程度のもの)であればさほど影響はないかもしれませんが、『人のための文字』(テストの答案・手紙・申し込み資料)ともなりますとそうも言ってはいられません。それだけで誠意が無いと感じる人も存在します。

 

心構えができないときは私の恩師の言葉を参考にしてください。

 

答案用紙はラブレターだと思え!

 

…誰に対して?無論、採点者に対してのものです。

ラブレター…について比喩表現でございます。思い、つまりは自分の考えうる最大の解答はこれだ!と回答者に伝えるように努めよということであります。

好きな子に、思いを伝えるために書いたラブレター。いざ開けてみると、やたらめったな字を書いてあって、「いたずら書きかな?」なんて思われるのはつらいですよね?

そうした相手への『気遣い』・『私は、こう思っているのですが伝わっていますでしょうか?』という意思表現として、読みやすい字というのは有力でございます。

 

きれいな字の一歩といたしましては

・少し右肩上がりに書く(文章が右肩上がりにならずに一字単位でみたとき)

・ひらがなを少し小さく、漢字を少し大きく書いてみる。

・田や馬など、格子の部分があるような字は、なるべく同じスペースくらいに調整する……

など書道・書写の授業で言われるような技術が有効です。

 

千里の道も一歩から。常にきれいに書こうと努めると効率が落ちて、かえって失敗いたします。

漢字の書き取り・記憶作業をする際に、「想い、伝えてみようかな…」と切り替えてトレーニングしてみるのも面白いかもしれません。

義務感だけにとらわれずに、遊び心と両立したうえで鍛錬に取り組むと面白く感じられるかもしれません。

 

新澤

 


9月4日 答えを覚えたところで…

 

「織田信長」
「豊臣秀吉」
「徳川家康」

この3人の名前を覚えるとします。呪文を唱えるように何回も何回も口に出す?まるで写経でもするかのように何回も書く?どちらも苦行でしかありません。

でも、

「安土城を松明でライトアップし、こんぺいとうをこよなく愛し、1500人の力士を集めて1日中相撲観戦を楽しんだ戦国の風雲児、織田信長」

「茶の湯では簡素さが重要と聞いて茶室を金色に染め上げ、最終決戦の最中に妻にLINE、じゃなくて手紙を既読スルーされて泣いた天下人、豊臣秀吉」

「自分で薬草を調合して薬を作るほどの健康マニアでありながら、鯛の天ぷらを食ってあの世に旅立った江戸幕府初代将軍、徳川家康」

これならどうでしょう。他の情報と組み合わせて覚えることで、語句はずっと覚えやすくなるのです。

※なお、家康が亡くなったのは鯛の天ぷらを食べた3か月後のことなので、死との直接の因果関係はないとの説が有力です。ごめんね、鯛の天ぷら。

 

例えば、こんな問題があったとします。

 

問.(   )を埋めなさい。

1. 701年に定められた、「刑罰のきまり」と「政治を行う上でのきまり」をまとめた法律を何というか。

答え:( 大宝律令 )

2. 710年に遷都された、唐の長安を手本とした碁盤の目状の道が特徴である都を何というか。

答え:( 平城京 )

3. 戸籍に登録された6歳以上の人々に与えられ、その人が死ぬと国に返すことになっていた土地を何というか。

答え:( 口分田 )

4. 開墾を進めるために743年に定められた、租を納めることと引きかえに、新しく開墾した土地を永久に私有地にすることを認める法律を何というか。

答え:( 墾田永年私財法 )

5. 貴族や大寺院などが、現地の農民を使って開墾を行うなどして拡大した、「公地・公民」の原則がくずれたことの象徴でもある私有地を何というか。

答え:( 荘園 )

 

では、(   )の中身を消してやってみましょう。

 

問. (   )を埋めなさい。

1. (          )
答え:大宝律令

2. (          )
答え:平城京

3. (          )
答え:口分田

4. (          )
答え:墾田永年私財法

5. (          )
答え:荘園

(   )の位置、おかしくない?いえ、おかしくありません。語句だけでなく問題も頭に入れるのです。

そうすることで「語句+情報」が紐づけられ、より覚えやすくなります。

「問題と答えをセットで覚える」、「問題の答えではなく、問題の解き方を覚える」とも言えば社会だけでなく他教科にも応用できますね。

 

すると、こうなります。

 

1. 701年に定められた、「刑罰のきまり」と「政治を行う上でのきまり」をまとめた法律、大宝律令…律子さんと令子さんが作った法律じゃないよ

2. 710年に遷都された、唐の長安を手本とした碁盤の目状の道が特徴である都、平城京…なんと(=710)みごとな平城京

3. 戸籍に登録された6歳以上の人々に与えられ、その人が死ぬと国に返すことになっていた土地、口分田…6歳で口分田をもらい、その田に「租」を課税する古代日本、容赦ない

4. 開墾を進めるために743年に定められた、租を納めることと引きかえに、新しく開墾した土地を永久に私有地にすることを認める法律、墾田永年私財法…これで問題なしさ(=743)

5. 貴族や大寺院などが、現地の農民を使って開墾を行うなどして拡大した、「公地・公民」の原則がくずれたことの象徴でもある私有地、荘園…誰だ問題なしさって言ったやつは

信長、秀吉、家康の例と同じです。

テストの点数が高い生徒は、授業中に

「ところで◯◯って何でしたっけ?」

と突然聞かれても答えることができます。答えだけを覚えるのではなく、全体を見て情報をしっかりと関連付けて覚えているということの証…なのかもしれません。

 

ということで。

「答えだけじゃなく、問題も覚えよう」

複数の手がかりから答えを取り出せるようになるだけでなく、記述問題にも強くなれます。

お試しください。

 

竹野

 


9月3日 スイッチ

定期テストが終わった学校が出始めました。まだ終わっていない学校の皆さん、頑張りましょう。

 

テスト終わりの直後の授業に出席した生徒たちに、手ごたえを聞いてみますと、

「難しかった」「まあまあできた」「〇問は確実に間違えた」etc・・・

さまざまな声が聞かれます。

定期テストとはいえ、やはり100点を取ることは難しい。テスト範囲を完璧にマスターし、どんな問題が出てきても途中で減点されることのないパーフェクトな解答をしなければいけないのですから。

でも、毎回100点を狙っている生徒はたくさんいますし、我々も100点を取らせるべく、授業をしています。

私もよく「こう書くと減点される可能性があるから、絶対にこう書いてね。そうすれば減点されることはまずないからね。」みたいなことを授業で度々説明しています。

 

思った以上の成果を上げた人もいれば、思ったよりも解けなかったため、点数にあまり期待できないな、という人もいることでしょう。

ですが、いつまでも落ち込んではいられません。

テストが終わったこの瞬間から、「次のテスト勉強」がスタートするのです。

今から学習する範囲は確実に次のテスト範囲です。

休んでいる場合ではありません。

まぁ、テスト勉強を頑張りましたから、多少の休息はよいとは思いますが、いつまでも休んでいるわけにもいきません。

 

次のテストに向けて頭を切り替えて、勉強に励んでいきましょう。

 

富樫


9月2日 『VJ day』

表題だけ見てもなんのこっちゃ、となる方は多いかと思います。本日アメリカでは、『Victory over Japan day』とする記念日だそうです。

理由は1945年の今日、アメリカ戦艦のミズーリー号で降伏文書に調印した日とされています。大半の国では、太平洋戦争における無条件降伏勧告、ポツダム宣言を受諾した8月15日を終戦記念日や対日戦勝利日としていますが、アメリカ戦艦で調印が行われたこともあり、もう一つの記念日としてアメリカ国内に残っているものです。

 

中学3年生は、直近のテストで世界恐慌から太平洋戦争終結までの流れや地名で苦戦した方も多かったのではないでしょうか。

昨今、歴史に関しては因果関係を問う問題が入試を中心に多くなっている傾向があります。(例:ヴェルサイユ宣言後のドイツの世界恐慌の影響→WWⅡまで至った経緯)

昔は、該当する単語と年数と覚えるだけでも善戦できていましたが、今は年表を活用した流動的な把握手法が有効とされています。日本史であれば、〇〇時代ごとに分けることで事足ります。しかし、世界史の場合は、世紀ごとにまたがるイベント(十字軍遠征など)があります。その場合は、世紀ごとだけでなく、特定の宗教・国が絡んだものを自分で作成してみるのも手段の一つです。

 

例として、キリスト教に特化した年表の一部をあげます。

イエス=キリスト誕生→ローマ帝国の時代に国教として認めれられる(392年)

→ローマ教皇による第一回十字軍遠征(1096年)

→十字軍拠点壊滅、エルサレム奪還失敗(1291年)

→免罪符の発行(16世紀)→ルターによるドイツでの宗教改革(1517年)…

 

…といった具合でしょうか。教科書で見るとまとまりがないように見える出来事でも、資料集片手に出来事を絞ってみると連続的に起きているように整理ができます。

 

苦手と思ってしまうのは、分野ごとに記憶の引き出しを作って、そのストックが足りなくなってしまうときが多いです。類似事項は、まとめて収納できるようにスペースを確保する記憶整理・視覚的な理解を行ってみてはいかがでしょうか。

 

新澤

 

 

9月1日   自分で自分に「なめてんのか?」と

 

初代タイガーマスクであり、シューティング創始者の佐山聡氏。彼が主催した、通称「地獄のシューティング合宿」で練習生に放った一言です。

そして、その後ビンタ連発!ヒイイイイ!暴力反対!

 

しかし、学校の定期テストも残酷です。

誤答に対してビンタどころか(テスト用紙がビンタしてきたらホラーですが)、「なめてんのか?」の言葉すらなく✕、「不可視の一撃」です。

痛くなくても、積み重なれば致命傷。通知表の観点別評価が全部Aでも評定が「4」なのは、往々にしてこの「不可視の一撃」のせいだったりします。

 

特に怖いのが記述問題。例えば、こんな問題があったとします。

About 120 million people in the world drink water from lakes, rivers and ponds directly. That water is often dirty. Some people get sick after drinking it and children even die. This is a serious problem. I want to do something for them.

問. 最後のthemはどのような人々を指すか。

 

答え(レベル1) : 病気になる人々や、亡くなってしまう子どもたち。

ここで一旦、解答者は自分にこう問いかけましょう。「問題をなめてないか?足りない部分はないか?」と。すると、”after drinking it(それを飲んだ後に/それを飲んで)”が抜けていることに気付く。”it”は直前の”that water”です。同じ文の中には”dirty”とあります。なのでこう書き直します。

 

答え(レベル2) : 汚れた水を飲んで病気になる人々や、亡くなってしまう子どもたち。

また「なめてんのか?」を発動させます。「本当にこれでいいか?”that water”の”that”の正体がまだ不明だぞ?」と。そして更に前を見ると”water from lakes, rivers and ponds directly”とある。ようやく完成です。

 

答え(レベル3) : 湖や川、池の汚れた水を飲んで病気になる人々や、亡くなってしまう子どもたち。

 

ただし、必要以上に情報を詰め込む必要はありません。設問が要求する範囲で、文字数に制限があれば、その字数内で「不足がない」答案を目指しましょう

 

このように、記述問題だったら「足りない言葉はないか?」。選択問題だったら「見落としている情報はないか?」。テストの問題は「間違いを誘発させる」作りになっていると思ってかかりましょう。

そして、答案に不備があってもテスト用紙は「なめてんのか?」とは言いません。ビンタもしません。ただ粛々と、「✕」という消えない傷を刻んできます。

そうならないよう、自分で自分に問うのです、「なめてんのか?」と

でも、絶対にテスト中に自分で自分をビンタしないでください。テスト中じゃなくてもしないでください。痛いし皆が心配します。

暴力反対!!

 

竹野

 

 

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